車椅子の介助は難しい!?簡単にできる基本をプロが教えます!

突然ですが、あなたは車椅子にどんなイメージをお持ちですか?

「おじいちゃんやおばあちゃんが乗っている」
「街で障がい者が乗っている」
「乙武さんのごっつい車椅子のイメージ!」

などが思い浮かんだかもしれません。

もしかしたら、
「扱いが難しそうだなー」とか、
「高齢者が乗っていてあまり自分には関係ないかも…」
「逆に、何を手伝っていいか分からないから困ってしまう」

なんて方もいらっしゃるかもしれません。

もしかしたら、それはあなたの家族や友だちに車椅子ユーザーの方がいないからかもしれません。
人間、なじみのないものは難しそうに見えてしまうものです。

あなたはメガネやコンタクトを使っていますか?
友だちや知り合いにもきっと使っている人がいると思います。

視力が弱いから、見えるようにメガネをかける。

それと同じように、歩くことができないから、車椅子を使っている人がいます。

高齢でなくても、あなたと同じ歳の仲間もたくさん車椅子を使っています。

そんなに特別なことではないんですよ!

そしてその介助をするというのは、友だちにちょっと手助けをするのと何ら変わらないことなんです。
かたく考えなくても大丈夫!
はじめから完璧に正しい介助をしなきゃなんて思わなくてOK!
最低限、安全に車椅子ユーザーの手助けができるための「基本のき」をここでは紹介します。

車椅子の扱いを知っておきたい!という人は、ぜひ最後まで読んでみてください。きっとスムーズに介助できるようになりますよ!

2020年には東京でオリンピック・パラリンピックが開かれ、たくさんの車椅子ユーザーの選手や観客たちが国内に集まります。
ボランティアをしてみたいと思っている人もいると思います。
そんな時に車椅子の介助ができたら…もっとたくさんの人と触れ合えて楽しい体験ができること間違いなし。そのためには
「車椅子の基本のき」

  • 車椅子のつくり
  • 止まっている時
  • まっすぐ進む時
  • 段差を越える時

この4つを覚えておけば大丈夫!

この記事では、意外に身近な車椅子について、介助のしかたの基本までをご紹介します!

車椅子のつくり

車椅子には自走用(自分で進む用)と介助用(他の人が押す用)がありますが、どちらも後ろに介助できるようにハンドルがついています。
そして車椅子の介助というのは、難しく聞こえますが、要は車椅子を押したりといったサポートをするということです。

では、動画を見てください。

車椅子の基本的なつくりはこんなふうになっています。自走用の車椅子の場合には、後ろの大きな車輪を自分でこいで進む形になります。

その他、電動で動く「電動車椅子」もあります。こちらも普段は自分で操作して電動で動きますが、後ろに介助用のハンドルがついているので、段差などがある場合には必要に応じて介助します。

ここではまず「ブレーキ」と「ティッピングバー」の場所を覚えておけばOK!

介助の基本

まず一番重要なのは、車椅子は車輪なので、何もしないでとまっていると低い方に向かって進んでいってしまうということです。歩いて暮らしていると、つい忘れてしまうところです。
車椅子が勝手に進んでいってしまうととても危険なので、そうならないように、車椅子には「ブレーキ」があります。このブレーキを手前に引くと、車椅子が動かなくなります。車椅子を動かす時以外は、かならずこの「ブレーキ」を引いておくようにします。

まっすぐ進む時

進む時には、かけていたブレーキを外して、手でハンドルをしっかり握って進みます。どの動作もそうですが、このとき急に進んだりしないで、声をかけるのが大事ですね!急に速く押したり、急な方向転換をすると、体勢が保てないこともあるので注意しましょう。

段差を超える時

車椅子には段差は厳禁!というイメージがあるかもしれませんが、乗り越えられる段差もあります。段差を上がる時には、足下にある「ティッピングバー」を踏んで車椅子を後ろ側に傾けます。すると前の小さな車輪があがってくれますので、段差に上げてみましょう。

段差を降りるときには、後ろ向きになり、後ろの車輪からゆっくりと降りましょう。このときも、「ガタン!」と降りるのではなく、前の車輪をもちあげてそっとおろしましょう。

もちろん、段差がいけそうかどうかは本人が一番よく分かっているので、「この段差、いけそうかな?」と一緒に話しながら手助けしていくといいですね!

車椅子介助の「基本のき」はこんな感じになります。

ここに書いたのは車椅子の基本的な「操作方法」です。

実際にはみなさんが一人一人違うように、障がいのある人も一人として同じ人はいません。なので、「こうすべき!」という知識よりも、まずは本人にどんなサポートをしてほしいか、聞いてみるといいですね!

車椅子ユーザーの友人と…


さて、この記事を書いているわたしは、株式会社LIFEクリエイトのメンバーで車椅子ユーザーの平野裕人と友人で、よく一緒に飲みに行ったりします。大学で福祉を学んだ私も、行くお店が違うと勝手も違うので、はじめから完璧な介助はできません。そのつど、「どうやって入ろうか?」「ここで押せば良い?」など、何でもかんでも聞いては、彼がサポートを必要とするところがあれば、その場その場に応じた方法で手伝っています。

一方、私は大の方向音痴なので、いつも彼にはお店までの道を教えてもらい、帰りは駅までの道で迷いそうになり、改札まで送ってもらうなんてこともしばしば…(笑)そういう意味では私は車椅子の平野に「サポート」してもらっています。
お互いできないことを助け合っているだけなので、車椅子の介助をしてあげているなんて感覚はもうあまりありません…(笑)

余談になりましたが、基本さえおさえておけば、こんなふうに障がいのある友人ともいろんなところに出かけて行けるんですよ!障がいがあっても、平野さんのようにアクティブにいろいろなところに出かけている人は多くいます。そんな同世代の友人ができることも、車椅子の介助ができて楽しいことのひとつですね!

車椅子は意外と身近な存在!

この記事を書いている私が所属している株式会社LIFEクリエイト社長の山口和宏も、車椅子ユーザーなんです。

(社長紹介URL)

山口は、介護事業所を自分自身で立ち上げたという、やり手の経営者なんです。
車椅子ユーザーと経営者って、なかなか結びつかない人も多いと思います。
でも障がいがあっても、社長にもなれるんです。むしろ障がいを武器として、前向きに人生を楽しんでいるのが彼なんです。
そしてそんなかっこいい社長を助ける役割というのも、「車椅子介助」のひとつなんですね。

最近はアイドルグループ「仮面女子」の猪狩ともかさんが事故にあい車椅子ユーザーになりましたが、変わらず活躍していますね!ほかにも、岐阜のご当地アイドル「岐阜美少女図鑑」の塚本明里さんも車椅子ユーザーであったりと、アイドルも車椅子に乗る時代

また、実はあの国民的アイドルのSMAPも、車いすラグビーや車いすバスケなどのパラスポーツ(パラリンピックでプレーされる競技)を体験していたり、パラリンピック関係には造詣が深かったりもするんですよ!稲垣吾郎・草なぎ剛・香取慎吾は国際パラリンピック委員会特別親善大使にもなっています。

このように、近年何かと話題になってきている車椅子。

この記事では、

「車椅子の基本のき」

  • 車椅子のつくりを理解する
  • 何もしないで止まっている時はブレーキをかける
  • まっすぐ進む時は声をかけてゆっくりと
  • 段差を越える時はティッピングバーを踏んで前輪を上げる

をご紹介してみました!

ぜひ、この機に車椅子の介助の基本のきをマスターして世界を広げてみませんか?

最後まで読んでくださりありがとうございました!

2019.05.06 Kazuhiro Yamaguchi

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